吉凶の順番
もっとも多いのは、大吉・吉・中吉・小吉・末吉・凶という並びです。ただしこれは絶対ではありません。中吉を吉の上に置く神社もあれば、大吉から大凶まで十二段階を用意する神社、そもそも吉凶を記さない神社もあります。
順番を気にする人は多いのですが、神社の側からすれば、等級は入口にすぎません。同じ「吉」でも、書かれている内容は一枚ごとにまったく違います。
項目の意味
吉凶の下には、暮らしの場面ごとの助言が並びます。古い言葉づかいのため読み飛ばされがちですが、ここが本文です。
和歌が、いちばんの本文
多くのおみくじには、いちばん上か下に和歌が一首添えられています。この和歌こそが本体で、項目ごとの助言はその解説にあたる、という考え方もあります。
たとえば「待てば海路の日和あり」の趣旨を詠んだ歌が置かれていれば、項目のすべてが「いまは動かず待つとき」という一つの助言に貫かれていることがわかります。等級と項目だけを見て終わらせず、和歌を一度声に出して読んでみると、その一枚が何を言おうとしているのかが立ち上がってきます。
意味がわからない言葉があれば、その場でなくとも構いません。持ち帰って調べたときに、はじめて腑に落ちることもあります。
凶を引いたとき
凶は、悪いことが起きるという予告ではありません。「いま慎重にしていれば避けられる」という助言です。むしろ具体的で実用的な言葉が書かれていることが多く、読み応えがあります。
凶が出る割合は神社によって定められており、あえて凶を多く含める神社もあります。引いた人が気を引き締めるきっかけになるように、という考え方からです。「凶を引いたらこれ以上悪くならない」と受け止める人もいます。
気になるなら、境内の所定の場所に結んで帰る。それで区切りがつくなら、それがいちばんよい扱い方です。
よくある疑問
結ぶべきですか、持ち帰るべきですか
どちらでも構いません。結ぶのは「神様との縁を結ぶ」という意味があり、悪い結果をその場に留めていくという考え方もあります。一方で、助言として読み返すために持ち帰る人も多くいます。持ち帰る場合は、財布や手帳に入れておき、次に参拝したときに納めるとよいでしょう。結ぶときは、必ず所定の結び所へ。木の枝を傷めてしまうので、樹木に結ぶのは避けます。
気に入らないので引き直してもいいですか
作法として禁じられてはいませんが、あまり意味がありません。おみくじは占いの結果を選ぶものではなく、いまの自分への言葉としていただくものです。納得がいかないなら、内容を読み込んでみるほうが得るものがあります。日を改めて、また参拝したときに引くのが自然です。
一年に何回引いてよいですか
決まりはありません。年のはじめに一度という人もいれば、参拝のたびに引く人もいます。ただ、答えが欲しくて何度も引くようになっているときは、おみくじではなく自分の中に迷いがある合図かもしれません。そのときは引くのをやめて、静かに手を合わせるだけでも十分です。
古いおみくじは、どうすればいいですか
神社の古札納所へ納めます。授与された神社でなくても、多くの神社で受け付けています。年末年始はどこの神社にも納所が設けられます。手元に残しておきたい場合は、そのまま持っていて構いません。処分に困ってごみに出すことに抵抗があるなら、納所に納めるのがいちばん気持ちよく片付きます。
大吉なのに内容が厳しいのはなぜですか
大吉には「いまが頂点だからこそ、ここから下がらないように」という戒めが添えられることがよくあります。等級と本文が食い違って見えるときこそ、本文のほうを信じて読むところです。おみくじが伝えたいのは、順位ではなく心がけです。
読んだその日に、書き留めておく
おみくじの言葉は、その場では深く刺さっても、数日で忘れてしまいます。半年後に「あのとき何と書いてあったか」を思い出せる人は、ほとんどいません。
気になった一行だけでも書き留めておくと、あとで読み返したときに驚くことがあります。あのとき待てと言われていた、あのとき争うなと書かれていた。結果を知ってから読み返す言葉には、引いた瞬間とはまったく違う手ざわりがあります。